ノロウイルス感染対策
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知っておきたいノロウイルス基礎知識
ノロウイルス感染対策
具体的な感染対策方法
知っておきたいノロウイルス基礎知識
ノロウイルス感染対策
具体的な感染対策方法
知っておきたいノロウイルス基礎知識
小松﨑 直美
順天堂大学医学部附属 順天堂医院
医療安全推進部 感染対策室 主任
感染管理認定看護師
小松﨑 直美(こまつざき なおみ)
ノロウイルスとは
毎年、秋から冬場にかけてノロウイルスを原因とするおう吐・下痢症が流行します。ノロウイルスは、非常に感染力の強い小型の球形ウイルスです。ノロウイルスの感染力は非常に強く、わずかなウイルス量(10〜100個程度)で感染します。感染者のおう吐物やふん便中には、大量のウイルスが含まれています(おう吐物、ふん便1g中に100万〜1億個以上)。小さなお子様やお年寄り、その他体力の落ちている人が多く集まる施設内での集団感染には、十分に気をつけなければなりません。
提供:埼玉県衛生研究所
ノロウイルス画像
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ノロウイルスの感染経路
ノロウイルスは以下のような感染経路があります。
カキなどの二枚貝を生、あるいは十分に加熱調理しないで食べて感染する
嘔吐物や糞便などで汚れた環境表面に触れ、手を介して口から体内に入り込んで感染する
家庭内で感染者を看病することでヒトからヒトへ感染する
感染者の嘔吐物や糞便が飛び散り、しぶきを吸い込んで感染する
カーペットなど嘔吐物の処理が不十分であり、乾燥し歩行などにより舞い上がったウイルスを吸い込んで感染する
ノロウイルス感染症の潜伏期間
感染の潜伏期間は12~48時間で、おもな症状として『吐き気、おう吐、下痢、腹痛』などがあり、『発熱』は軽微です。また、ノロウイルス感染症の場合には、『おう吐』が突然強力に起きる場合があります。
これらの症状が1〜2日続いたあと、自然に消失します。
しかし、症状が治まったあとも1週間から10日、長い場合は1ヵ月間も便からウイルスの排出が続きます。また、ウイルスに感染していても下痢やおう吐などの症状が出ない人もいます。
ノロウイルス感染症
ノロウイルス感染症スマホ版
ノロウイルス感染対策
ノロウイルス感染対策としては、以下の方法が考えられます。
手をしっかり洗う
手の洗い方について、詳しくはこちら
頻繁に手で触れるものは消毒する
頻繁に手で触れるものの消毒方法について、詳しくはこちら
特に赤ちゃんの触れるものには気をつけて
赤ちゃんは手にしたもの何でも口にしてしまいます。
特に赤ちゃんの手にするものの消毒は徹底しましょう!
消毒イメージ画像
※金属腐食性・漂白作用があります。使用上の注意をよく読んでお使い下さい。
ベビーグッズの消毒方法について詳しくはこちら
嘔吐物などの感染源は早期に正しく処理する
手の洗い方について、詳しくはこちら
食事はなるべく火を通す
感染者の症状がなくなっても24~72時間は職場や学校に行かないように
具体的な感染対策
手の洗い方
帰宅時、トイレ後、調理前、食事前には、指輪をはずし、石けんで30秒以上もみ洗いして、きちんと手指を衛生的に保ちましょう。
手洗いは、指先、爪のあいだ、手の甲、手首までしっかり洗い、タオルはつねに清潔なものを使ってください。
手洗い画像
手洗い画像スマホ
頻繁に手で触れるものの消毒方法
ドアノブ、手すり、椅子、トイレなど人が直接手で頻繁に触れる場所は、0.02%に希釈した次亜塩素酸ナトリウム溶液(ミルトンの場合:500mLペットボトルに水490mL、ミルトン10mL)を浸した布またはキッチンペーパーで拭き、その10分後に水拭きします。消毒に使用した布は消毒液には戻さないよう気をつけてください。
トイレ清掃
ドアノブ清掃
補助便座清掃
ベビーチェア清掃
ベビーチェア清掃
トイレ清掃
ドアノブ清掃
補助便座清掃
ベビーグッズの消毒方法
ベビーグッズは、洗剤でよく洗ったあと、0.02%次亜塩素酸ナトリウム溶液(ミルトン4L専用容器を使用する場合:水3920mL、ミルトン80mL)にひたします。
パパ、ママのマグカップなどもまとめて消毒しましょう。
10分間ひたしたあと取り出して、水でよく洗い乾燥させます。
ベビーグッズ消毒
ベビーグッズ消毒スマホ版
ミルトンの商品特徴はこちらから
嘔吐物の処理方法
●あわてないために準備しておくもの
実際の作業に入る前に、以下のものを準備してください。
・使い捨てのマスク、ビニール手袋
・エプロン
・キッチンペーパーまたは新聞紙
・ビニール袋
・次亜塩素酸ナトリウム溶液(ミルトンなど)とペットボトル(500mL)
嘔吐物処理用道具一覧
嘔吐物処理用道具一覧
●おう吐物の処理方法
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※おう吐物を処理する際の次亜塩素酸ナトリウム濃度は、0.1%。トイレや食器、衣類などの消毒は次亜塩素酸ナトリウム濃度0.02%となります。
※カーペットのおう吐物の処理
カーペットがおう吐物や下痢便などで汚れてしまった場合は、水や洗剤などを用いて、キッチンペーパーや新聞紙などでおう吐物を可能な限り拭き取ったあと、スチームアイロンで熱消毒します。
もし、カーペットが取り外せる場合は、熱湯で洗浄し天日干しするとよいでしょう。
※次亜塩素酸ナトリウムは、漂白作用があるため、色柄ものの消毒には不向きです。
カーペット処理イメージ
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