ミルトンを効果的にご使用いただくために 次亜塩素酸ナトリウムの適正使用

1.消毒の前に器具類を充分に洗浄する

消毒の前に洗浄が必要な理由は以下の通りです。◇洗浄不十分な場合:●十分な消毒効果が得られない 1) 消毒薬が微生物と接触しない。有機物により消毒薬が不活化する。●残存した有機物が凝固し器具に固着する 1) 消毒薬と有機物が反応し蛋白凝固が起きる。 凝固が起きると洗っても落ちない。 ◇洗浄のメリット:より確実な消毒効果が得られます 1) 器具に付着した微生物量を減らすことができる。
洗浄作業を行う際には、必ず個人防護具を着用します。1) 水の跳ね返りにより、病原微生物に汚染された水や潜在の曝露を予防します。

1) 出典:編集 洪愛子「感染対策の必須テクニック117」.メディカ出版.インフェクションコントロール2010年秋季増刊P271-274より改変

有機物の混入により消毒効果が現弱します!
消毒薬に及ぼす有機物の影響 有機物の影響の受けやすさ 強 次亜塩素酸ナトリウム ポピドンヨード 塩化ベンザルコニウム クロルヘキシジン 両性界面活性剤 グルタラール フタラール 過酢酸  弱

出典:神谷晃 尾家重治「改訂2版 消毒剤の選び方と使用上の留意点」.じほう.平成18年:P7より改変

クロストリジウムディフィシルの芽胞に対する消毒効果 有機汚染モデル 0.1%アルブミン添加時(22+ー2℃) ウシ血清アルブミン添加。この条件では、500ppm 5分以上の浸漬条件が必要でした。
非汚染モデル アルブミン非添加時(22+ー2℃) 非汚染モデルでは、125ppm 2分以上の浸漬条件で消毒効果が得られました。出典:環境感染Vol27. No2, 2012